来たる2021年8月4日にMAEDA HIROMI ART GALLERYは、おかげさまで10周年を迎えます。つきましては10周年記念特別展と致しまして、予てから温めてまいりました宮崎智晴氏によるトランプ図柄の展覧会、名付けまして「Maximum Bet」(マックス ベット)を開催致します。宮崎智晴氏との出会いは今から12、3年前でしょうか、私の実家であります前田画廊で仕事をしていた頃でございます。何の用事で行ったのかは忘れましたが、京都の老舗の額屋さん、川端今出川東入ルの「大地堂」さんでした。宮崎氏は数日後に開催されるご自身の個展に出品する作品の額のセッティングに来ていたようで、作業台には数点の作品が並んでおりました。その場で今でも変わらずお世話になっている社長さんに宮崎氏をご紹介頂き、そのセッティング待ちの数点の作品を拝見させていただきました。今思うとどの作品を見てそう思ったのか定かではありませんが、「トランプの絵札みたいな?ニッカウヰスキーのラベルみたいな?絵を描くな…。」と、その時の印象は鮮明に憶えております。きっとその頃から宮崎氏の描くトランプ図柄の作品の出来を私の中で想像していたのでしょう。

それから宮崎氏との出会いから数年が経ち、10年前のオープニング展は勿論、アートフェアへの出展やオリヂナル直筆扇子の展覧会”THE SENSE”、宮崎氏の発案による「懐中絵画」の個展、訳あり額縁を分解し、計14点の作品に化けた「RE-CREATION」など、いろいろと宮崎氏と仕事をして来ました。この度開催致しますトランプの展覧会は約4,5年前に宮崎氏に打診致しましたが、なかなか宮崎氏の中でイメージが湧かなかったのでしょう、そのままになってしまい、気がつけば2020年になっていました。ちょうどその頃、宮崎氏から鹿ケ谷にありますアンティーク・古書のお店「迷子」さんで開催される素描の個展の案内が届きます。宮崎氏とはそのままになっていたので早速拝見に上がりましたが、作品の描き込みも本人も私の知ってる「宮崎くん」のままでしたので余計にトランプの作品が見たくなったのでしょう、「来年、ウチ10周年やし、そのままなってるトランプせえへんか?」と、もう一度打診してみました。それから何度か打合せを重ね、私の想いと宮崎氏のイメージのポイントが合う部分があったのでしょうか、2021年4月に出来てきた作品はあの初めて宮崎氏の作品を見て想像したそのままの出来、いいえ、その1.5倍から2倍の出来の作品が目の前にありました。完成の作品は私もまだこの1点しか見ておりません。きっと8月4日の初日には私があの時見たかった絵札が、あの時皆様に観せたかった「宮崎智晴」という絵描きが観て頂けると思います。是非、ご高覧頂ければ幸いです。

株式会社 マエダ・ヒロミアートギャラリー 代表取締役 前田 博巳